2012年8月19日日曜日

歴史認識のない外交を正す提案

 殺人の前科2犯の者が被害者に「過去のことは忘れて仲良くし
ましょう」と言ったら、皆さんはどう思うだろうか?
 たとえ刑務所で刑期を終えたとしても、2度も殺人を犯してい
る者をすぐに信用はできないだろう。

 日本は豊臣秀吉の朝鮮出兵と第二次世界大戦の少なくとも2度、
アジアを侵略した。このことは中国や韓国、北朝鮮はけっして忘
れない。

 尖閣諸島、竹島の問題で日本は、明治政府の時代に決めた領有
権をよりどころにしているが、明治政府は帝国主義で、戦後、日
本は帝国主義を放棄したことで、領有権も無効になっている。
 そもそも帝国主義の時に決めたことで領有権を主張すれば、帝
国主義を放棄していないことになり、アジア侵略をまたやるので
はないかと疑われてもしかたない。
 石原東京都知事や橋下大阪市長の発言や行動も帝国主義の復活
を予見させる。
 これが「日本は歴史認識がない」と言われ、反省をしていない
と指摘され「打倒、帝国主義」と怒っている原因だ。

 このことは中国や韓国、北朝鮮だけではなく、アメリカも疑念
を抱いている。だから、尖閣諸島の漁船衝突事件の時にアメリカ
は口出ししなかった。

 アメリカが領土問題で口出ししないと分かったので、ロシアが
北方四島の開発に積極的になり、尖閣諸島、竹島と飛び火してい
る。

 これでは日本は、動物の仲間でも鳥の仲間でもない「コウモリ」
と同じで、アジアの仲間でもアメリカの仲間でもない孤立した状
態になる。

 この立場を理解した上で、外交をしなければ、焼け石に水だ。

 北方四島、尖閣諸島、竹島の領有権を放棄してもアジアの安定
をはかり、日本にあるアメリカ軍駐屯地をすべて退去させれば、
北方四島、尖閣諸島、竹島を合わせた面積よりも退去させたアメ
リカ軍駐屯地の面積のほうが広く、離島の無駄な管理をする必要
もなく、外交的にも優位にたつことができる。

 目先の利益を追う者は、自分の身さえ失うことになる。